MAKOTO

青島サーフィンスクール実行委員会認定、ANAホリデーインリゾート宮崎、AOSHIMA SURFING CENTER、チーフインストラクター

Q. サーフィンを始めたきっかけを教えて下さい。

サーフィンを始めたきっかけは、えーーと・・先輩がいて・・要はその先輩にボードを一方的に売りつけられた。「お前これ買え!」と、「俺新しいボード買ったから」って。それが高校一年生の時。

で、まぁ、しょうがねぇな、って。同級生の子も、その先輩に同じようにボードを売りつけられて、一緒にボード買ったから、それから湘南行って、鵠沼行って、プールガーデン行って、電車乗って・・で始めたのがきっかけ。

Q. サーフィンするのに全く抵抗はなかったのですか?

なんか、サーフィンカッコ良さそうだな、みたいなのもあったし。

Q. 住んでるエリアが、もともとそういうところだったのですか?

そうそう、そんな感じ。やってる人多かったしね、みんな島の人だったし。じゃ、やってみましょうか!みたいな感じ。

Q. で、初サーフィンはどうでしたか?

行って・・立てたのね。だから・・

Q. 立てた!?どんな板で!?

えーっと、6’2だったかな・・6’2だな!でも今で言う・・6’2だけどほんと昔の板だから、こんなだよ!分厚くて!まーでも見よう見まねでさ。

Q. 最初は誰かに何か教えてもらったのですか?

ないない!見よう見まね。

Q. ワックスの塗り方だってわからなかったでしょう?

それは多分さ、周りにサーファーいっぱいいたから、なんとなくわかってた。ワックスがいるとか、リーシュはここに付けるとか。

Q. 物心ついた時からサーフィンを目にする機会があったのですね。

うん、あったあった!そうそうそう。

Q. だから抵抗なくサーフィン始めて、海入ったら・・

そう!入って・・まぁ、立てばいいんでしょ!みたいな感じだったから・・ばーっと立って・・・

Q. なんかイヤな感じです!!

あはは!でも、ほんとスープだよ、スープ!立てた、立てたー!って感じだった。

Q. どんな気分でしたか?

もう、最高だった!すげえ最高だった。立てただけだけど、すげえ楽しかった。サーフィンできんじゃん!って。

Q. その時はどこに住んでいたのですか?

下北。伊豆七島のさ、新島、大島、神津島とかって全部の島の男子寮なんだけど、島から来てるから、新島の子達は当然サーフィンやってるわけよ。中学とかでさ。だから結構サーファーの人が多かったね。

Q. その環境なら、そうなって然るべきですね。

最初に立って・・で、サーフィン楽しいな、って思って。それからちょっと通ってたんだよね、電車でね。そのうち本格的に、ってこともないけど「サーフィン始めた」みたいな話を周囲にしてるうちに、車を持ってる先輩に「じゃ、千葉でも行ってみるか!」って言われて、それから本格的に始まった、って感じだろうね。見よう見まねで始めたのが、その後、先輩のサーフィンを見るようになって、違うんだな、こうなんだな、みたいなの覚えてって。そんな感じだね。

Q. それからどういう感じではまって、どうなって、どうなったのですか?

ずっと先輩にくっついて毎週末行ったりしてて・・。

でも一度、サーフィンから離れてるんだよね。電車で行くのも面倒になったり、車で誰かに連れてってもらうにしても、家まで迎えに来てくれるわけじゃないし・・・

学生寮で下北に住んでたんだけど、寮を出てね、うちの姉きと二人暮らしになったの。その時、電車一本で行けなくなった。それまで小田急線一本で行けてたんだけど、池袋に引っ越して、山手線でボード担いて行くのがちょっと面倒になってしばらく行ってなかったんだ。

それから、サーファーの飲み友達ができて、その人が車持ってて、毎週末海に行ってるって言うから、一緒に連れてってやる、って。それから、また始まったのか・・

Q. サーフィンの何が楽しかったのですか?

波に乗って楽しかったね。あとなんか、サーファー=おしゃれみたいな。サーファーはかっこいい、みたいなのもあるし。サーフィンやってるって言いたかったし。

あと、何だろう・・湘南で始めたんだけど、その後、夏にさ新島の民宿でバイトして・・
ほんで新島の波すげぇ良かったんだよ!すごい良かったの!

だって、まだ始めて1年も経ってないのに、もう、めちゃくちゃ良かった!もうずっと、もうずーーーーっと100m乗れるぐらい。テイクオフしたらずーっと。なんか横に乗れるぜ!アップスできるぜ!みたいな。おおおおおーーっっっ!!って。

Q. それは結構なことでございます。(ちょっと嫉妬してる)

そういうのが多分、タイミング・・タイミングで多分、いい波に当たってるんだろうね。
ちょうど飽き始めた頃に、どこか行って、いい波当たって・・

Q. サーフィンの神様がついているのでしょうか・・

なんか、勘違いするじゃん、いい波乗るとさ。オレ上手くなったみたい、ってのもあるし、当然いい波乗ってると、やっぱ上手くもなるし、そんなんだからずっと続けてるのかもしれないね。

Q. それから、その後のサーフィン人生はどのように展開していったのですか?

それから?20代前半までは、そんな感じでやってって・・そのあとサーフィン行くお金なくなちゃったから、真剣に仕事しようと思って、それでなんか仕事始めちゃったら、仕事ばっかりになちゃって・・ほんで・・サラリーマン8年ぐらいずっとやってたの。

あまりに仕事が忙しくなりすぎて、サーフィン行けなくなってって、あれ?ちょっとおかしなことになってるな・・って。それで30歳手前ぐらいで、仕事を辞めてもっかいサーフィン頑張るか、それとも、このまま仕事を続けて毎週土日だけサーフィン楽しむか・・みたいなのでずっと悩んでたんだけど、いや、サーフィンやろうと思って。はははは!もうちょっとサーフィン頑張りたいなと思って。で仕事を辞めました。

Q. その時点で、サーフィンを頑張ると言う生活を支える蓄えがあったのですか?

うん、ちょっとあった!結構ちゃんと、ずっと働いてたから。

それで仕事辞めて、よっしゃ、オーストラリアに取りあえずワーホリで1年行こうと思って・・いく前に、まずはボードを揃えようと思って、ハワイに行ったんだよ。ハワイに1ヶ月行って、サーフィンしながらサーフショップまわって、トリップ用のボード色々見て・・3、4本買って・・

で、日本に帰ってきて、ワーホリも準備でもしようかな、なんて思ってた時、えーともう20年ぐらいバリに通い続けてる、みたいな人と出会って・・。ふふふ・・。

20代前半の時に1回バリ行ってんだけど、オレ、その時ちっとも楽しくなかったの、オレはね。サーフィンもやったんだけど、波いいな、ってのも知ってたんだけど・・。

で、仕事を辞めてるその時に、またバリに20年通ってる人の話を聞いて、なんでこの人20年も通ってるのかな、と思って。そんなにいいって言うんだったらワーホリ行く前に、1回だけ行ってみようと思って。

Q. それからバリに行って・・・

で、また1ヶ月の滞在予定でバリに行ったら・・
めちゃくちゃ楽しかったんだよ。波も当たって、人との良い出会いもあって、で、バリ最高だわ!ってなって・・

Q. ってなって、それから?

帰国して1週間後に、また3ヶ月オープンチケット取って、そのまま3ヶ月いたね。でも、楽しいな、と思って、もうアパート借りよう、みたいな。

Q. ははははは!そうなちゃった!

ふふふふ!で、その2回目行った時にアパート借りて、もうボードとか全部置いてきちゃったんだけど、また帰国して1ヶ月ぐらい、なんかちょこちょこして・・そういう生活を3年ぐらい続けてた。

Q. ちょこちょこ?帰国してバイトしたり?

そう、前にいた会社でちょっとバイトしたりとかはしてたんだけど、ほとんど何もしてない。友達の結婚式があるから帰ってきたりとか、日本で用事がない限りは向こうに居て、なんか裏からさイミグレーションの人に5千円ぐらい渡して、VISA延長してもらってた。そんな感じでバリを拠点にロンボク行ったり、ジャワ行ったりとか・・そんな感じです。

Q. バリではどういう生活のサイクルだったのですか?

朝起きて・・波見に行って、波見に行くとワルン・・ワルンがあるの。ワルンて小屋。小屋みたいなところに、おばちゃんが雑貨売ってたり、コーヒー売ってたりするんだ。そこでコーヒー頼んで、飲みながら波チェックして、さぁ、やるか、って・・。ははは。

で、ボード取りに戻って、ボートに乗ってアウターリーフ行ったりとか、で、あんまり良くねぇなと思ったら、次はバイクでまた違うポイント行ったりとか・・

昼間は暑すぎてサーフィンできないから、なんかブラブラして、街行ったりとか。あとはもうのんびりしてるか・・どっか飯食いに行ったりとかして、夕方またサーフィンやる、みたいな。そんな1日。

もうずーっとサーフィンばっかりしてた、1日。ずーっと。ヒマになったら・・ヒマってこともないけど、なんかつまんねぇな、と思ったら遊びに行って・・ほぼほぼサーフィンしかしてなかった。

Q. と言う期間は全部で・・

だいたい3年ぐらいあったかな

Q. その当時、日本にお付き合いしてる女の子いたって・・

いたいた。ははははは!だからね、多分、そんなことやってるから、多分その子とダメになって・・付き合ってるんだか、付き合ってないんだかよくわからない・・みたいな。そりゃ、そうだよね、みたいな!ははははは!そりゃ、そうだよね。

Q. そりゃ、そうです!

でもなんか、楽しくてしょうがなかったからね、オレ一人はね。

Q. 楽しくてしょうがない?

もうサーフィンやってるって!

Q. 楽しくてしょうがないバリでの生活を終えた経緯は?

金がつき始めたから。やばい!と思って。あははははは!貯金の残高がもうなくなってきたから。とにかくもう、だってもう散財したね。終わった・・。

Q. 蓄えで3年過ごせたってこと?

いけた、いけた!でもまぁ、バリは大して金使わない。

Q. その当時は、1ヶ月どれくらいで生活してたの?

バリで?いくらぐらいだったかなぁ・・そんなに使わないと思うよ。いくらぐらいだったかな・・。多分、5万も使ってないと思う。3万・・うーん・・何かな?タバコ、ビール、車代が一番高かった。車のレンタル代。あと、移動費みたいなやつ。

Q. お金が尽きなかったら、ずっとバリに居たかった?

居たかった。それでバリでなんか商売しようかな、と思ってたんだけど・・。なんか面白いのねぇな、と思って。バリで化粧品でも売ろうかな、とちょっと1回やろうと思ったんだけど。

Q. バリで化粧品を販売しようと思ったのですか?

向こうの人ってさ、なんだろうな、白い肌にすごい憧れが強くて、特に東南アジアの人たち。白かったらもモテる、うん。

で、日本のピーリング化粧品とか、日本製のものってやっぱり海外で人気があるから、インドネシアとかバリのお金持ちって、日本人より全然お金持ちだからさ、貧富の差が酷すぎってだけだから、そういう人たち相手に商売できたらいいな、ってちょっと思ってやったんだけど・・。

Q. ちょっとやった!

うん。なんか、まぁ・・うまいこといかなくて、やばいな!みたいな。残高が更に減るな、と思って。そしたら死んでしまう、と思ってやめた。で、日本に戻って・・

Q. 戻って?

ちょっとバイトして、次なにしようかな、なんて考えてる時に・・沖縄の友達から・・ふふふふ

Q. 来た!次の転機!

ふふふふふ。沖縄の離島に来い!って言う誘いがあって・・

Q. バリから完全に帰国してどのくらい経っていたのですか?

1年ぐらいかな・・。1年もなかったかな。バリにいる頃から1回おいで!ってずっと言われてきたんだけど、沖縄の離島に行く交通費考えたらバリとか海外行けてたから、他のとこ行きたいと思って。沖縄の離島は行けたら行くよ、みたいにずっと言ってたんだけど。

日本に戻ってきて、お願いだから絶対おいで!って言われて、交通費がな・・なんてずっと悩んでたら・・交通費のでるバイトあるから、って。はははは!

そう、それで来れば?みたいな。その時、東京でもバイトしかしてなかったから、行ってもいいなと思って。じゃ行くわ、みたいになって。でそのバイトが始まる1週間ぐらい前に沖縄の離島に入ったのかな。で、沖縄の離島に入ったその日から波良くてさ。

Q. あら!

当てちゃって、また!

Q. あら!!

やべぇ、ここ!ってなって。

Q. 沖縄の離島っていつも良いわけじゃないのでしょ?

いつもいつも良いわけではない。

Q. 当たっちゃったんだ。

うん、今考えると、よくあんなに波良かったな、と思う。行った日から。

Q. 沖縄の離島に呼ばれちゃった!

それで、またはまってしまって。だって本当にド!パーフェクト!!だよ。ド!パーフェクト!!

Q. ド!パーフェクト?

うん、ド!パーフェクト!のレギュラー。なんか5人ぐらい、知り合いでずっと回すんだよ。ぶわぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!みたいなエンドレスで、リップできる。パーン!って。パーン!!!(なぜか小声になる)

で、そういうポイントと、あとはちょっとハードな、すごい浅いんだけど、浅くてハードだけど、もうテイクオフした瞬間にボコーン!!ってチューブのポイントがあって・・そこはもうすごい楽しかった!(なぜか小声になる)そこで多分、チューブは勉強した、オレは!

Q. そこの水深は膝ぐらい?

浅い時はね!あのブレイクポイントは、膝よりはもうちょいあるけど、チューブ入って抜けよう、ってところになってくると、膝とか・・なるかな。うまいこと抜けないと、ガリガリガリガリガリっ!っと

Q. それで沖縄の離島で仕事をしながら・・

そう、沖縄の生活が始まったね。なんだろうな・・ポイントポイントで、そういう風に呼ばれたのかな・

Q. 呼ばれたんですね!

そんなんがあったから、多分サーフィン続けてんのかね。

Q. それで、沖縄の離島ではその仕事をしながらどれくらい過ごしたのですか?

沖縄の離島も3年ぐらいかな。でも、宮崎来てからも、年に1回そのバイト行ったりしてた。

Q. 沖縄の離島から次は宮崎に来たのですか?

そうそうそう。宮崎に来たのはね、奥さんと沖縄の離島で出会って、結婚するんであれば、お義父さん、お義母さんに何かあった場合、島にいるとすぐ飛んでいけないから、じゃ、九州に行きますか、みたいな。九州でサーフィンするなら宮崎、みたいな感じで来た。

Q. それまで宮崎に来たことは?

ない、一度もない。何の思い入れもなかった。

Q. 何の思い入れもなかった!

ははははは!沖縄の離島が最高すぎて、できることなら、ずっと沖縄の離島に居たかったけど、今思えば、あそこで子供育ててっていうのは、ちょっと現実的ではないな、と。

Q. そうなんだ・・

うん、やっぱ、子供が高校生になったら、島には高校ないから、外に出さなくちゃいけないし、あと、なんだろうな・・色々考えると、宮崎に来たことは、それはそれで結構良かったんだな、と思う。

Q. 宮崎での移住先はどんな経緯で青島になったのですか?

宮崎に来た時、レンタカー借りて一応、上から下まで全部行ってみたんだけど、なんか、あんまり決め手がなくて・・どうしようか、なんて奥さんと話してて・・。1週間の期限で全部決めるつもりで来たけど、いいところないねぇ、なんて言ってたんだけど・・。

たまたま、サーフィンライフ見てたら、あそこのアパートが出てて、敷金礼金なし、仲介手数料なし、すぐ入れます!みたいな紹介してあったんだよ。取り合えずここ入っちゃおう!みたいな。仲介手数料もいらないし、いいじゃん!みたいな。で、すぐ決めて入った。ところが、前、*マナブが住んでたところだったの。

マナブとシゲトには沖縄の離島であってるの。それもなんかすごい巡り合わせだな、って思って。じゃ、ここもなんか呼ばれてるのかな、と思って。それで取り合えず入居したのが青島の決め手なんだけど。
*マナブ:青島在住の移住者

Q. 青島に住みたい!じゃなくて巡り合わせでここにきたのですね。

そう、最初、上の方行こうかと思ってたの、佐土原とか、日向とか。あっちでもいいかな、って。サーファー少なそうだし。

取り合えず、サーフィンライフが決め手だった。なんかどっか決めないと、レンタカーも1週間だったから、その間に家決めないと車も買えないしさ、みたいな。

だから、取り合えず、そのアパート入っちまおう、みたいな感じで入った。それが青島だった、ってだけ。

Q. 最高すぎるという沖縄の離島から、移住した青島は物足りないとか、そういうのはなかっ
たのですか?

いや・・オレが来た時、すげぇ波良かったんだって!ははははは!

Q. あはははは!いつもいつも何それ!!

ははははは!!!いや、その年のシーズン・・9年ぐらい前かな。8年か9年か・・

Q. 良かったんだ!

すげぇ良かった!ははははは!!!河口の正面。河口の正面が本当にド!三角な波!

Q. そうなんだ!

ゴーーー、ヒューーーーーーーーって、海外かな!って思うぐらい!乗り放題!もう乗りまくり!なんつーか、ガツガツ乗ってたわけじゃないよ。

Q. あはははは!

ほんとだよ。、別に無理にドロップインとかしないよ!もう、フツーに!フツーに!すっげーいい波だったの。本当に良かった!ずーーーーっと、ポーン、ポーン、ポーン、ポーンって・・。

Q. へー・・・

ほんとメンタワイみたいな!ほんといい!メンタワイグーフィーみたいな!なんていうの・・巻く感じでもなくちょうどいい感じに、ずーーーっと張ってくる。ポーン、ポーン、ポンポン!あーーめちゃくちゃ楽しいここ!って。ここ河口だし、こんな感じなんだ。そりゃ、みんな宮崎いいって言うな!って。

で、次のシーズンも、そんな感じだったんだけど、若干、地形が崩れて・・乗れるけど・・
うん・・ちょっと悪くなったかな。でも、全然良かった、みたいなのはある。1、2シーズン。

Q. マコトくんはそういう巡り合わせなんですね。だいたい当ててる。

でも、じゃなかったら多分ここにいないんじゃない。全然いい波やってなかったら、いつけない。

Q. マコトくんにとって波乗りとは何ですか?

えーー、波乗りとは・・波乗り・・趣味かな。

あははは!趣味=サーフィン、みたいな感じだよ。そんなに、生活の一部になってるわけでもないと思う、オレはね!

Q. いや、なってるよ!

あはははは!そんなになんか・・なんだろうな・・

Q. 生活の全てでしょ!

だって、一部・・・だから・・そう・・なんか・・ご飯食べるのとか、トイレ行くのとかと一緒だよ。うん、だから一部になりすぎてるから、サーフィンに対してそんなに深く考えたことない。

Q. あー、そうなんですね!

そう、多分そうだと思うけどな・・。かと言って、なんだろうな・・すごいのめり込んでるわけでもないと思うしね。だから・・うん・・ま、楽しいからやってる!ぐらいしか考えてない。あんまり深いこと考えてない。

でも、つまんなかったらやらないよ。なんて言うの・・今日やりたくない、みたいな。やりたくない日もある。気分が乗らない時は絶対やんないし、何かこう気分が乗るまで1週間海に入らなかったりとかね、あるし。

Q.マコトくんはサーフィンが近すぎて、それが何なのか、とか、そういう風に捉えないん
ですね。でもある時期から全てをサーフィンのモチベーションに生きてるわけでしょう。

うん、まぁね・・うん。

Q. だけど、結婚したり子供ができたり、現実的な問題もそこで処理はしてるだろうけど、
やっぱりサーフィンが絶対できる、ってことが前提でしょう。

うん、まぁね。うん・・でも、そんなに深く考えてないよ。

Q. なのに、本人はそんなにハマってるわけじゃないし、みたいな感覚もある。

ふふふふふ!

Q. 生活の全てが、それがベースなのに!人から見たら、サーフィン人生にしか見えないの
に!何言ってるんだ!でオレはハマってないよ、みたいな意識があって。面白い!!

ふふふふふ!多分なんか、一番初めにやった時のあの楽しさ、立てた時の楽しさとかが、多分ね、一番楽しかったんじゃないかな、と思う。多分それをただ単に、もっともっと!みたいなのを追い求めてるだけじゃないかな。

初めて横に乗れた時も楽しかったし、けど多分、一番初めに立てた時の感動の方がでかいような気がする。

なんか・・すごい上手にできたわけじゃないよ、始めの時にね。でも波に乗ったって言う感覚がすごい楽しかったんだと思う。ただ立ってスープに押されて乗ってるだけ、だけどそれがすごい楽しいんだよ、多分、オレにとっては。もーーーのすごく楽しかった!

ヤベェ、オレ!世界一上手くなったんじゃないか!って思うぐらい、オレ、サーフィンやってる!と思ったもんね。スープに乗って、オレ、サーファーだ!みたいな。その一本で。

Q. サーファーっていう言葉があるでしょ。

うん。

Q. サーファーって言う人種があるとも言うでしょ。サーファーって言う人種ってどんな人
だと思いますか?

サーファーって言う人種・・?まぁ、波乗り好きな人じゃないかな。それ以上でもそれ以下でもない。

Q. 波乗り好きな人がサーファーって言う人種?

うん、だと思うけどね。オレの中ではね。

大混雑じゃなくて、めちゃくちゃいい波が、ごぉぉぉぉぉぉっっと割れてるのに、ボケーって見てるだけで居られるような人は多分サーファーじゃないと思うけどな。

おぉっっ!ってなる人が多分サーファーだと思うけどな。ははははは!あの波一本乗りたいな、ってサーファーだったら多分なると思うんだよね。

Q. 今後、海が生活のベースにないエリアで過ごせると思いますか?

考えたことあるけど、多分、無理だと思う。限界が来ると思う。やってやれないことはない、何か目的があって、今で言うなら子供のこと考えたりとかして、ある一定期間は我慢できるんだろうけど。

でも海の近くの生活が多分、自分に合ってるから、最終的には海の近くに戻ると思う。夕方、海辺でボケーっと座ってたり、そういう時間とか好きだし、サーフィンできなくても。

Q. 自分の子にサーフィン好きになってもらって一緒にやって欲しいと思いますか?

それは全くない。彼には彼の、なんか楽しいものが絶対あるはずだと思う。もしサーフィンが楽しかったら、それでいいけど、どうだろう・・多分、他に何かあるんじゃない。

Q. マコトくんは、このままずっとサーフィン続けていきたいと思っていますか?

今後も続けていきたいとか、別に思ってないよ。例えば80歳になってもやってたいとかって言うのは全く考えたことがない。ある日突然、やめたくなったらやめるし。

ずっとやってたいみたいなのはないね。今はサーフィン楽しい。スパッとやめることはあるかもしれないとは思うよ、オレ。固執してるようで、してない。

Q. その感じ面白い!すごく面白い!

まぁ、サーフィン好きだけど、って感じかな。

サーフィンの環境が・・ポイントブレイクでさ、そのポイントになんかもう30人ぐらい固まってってさ、セットは3本しか入ってこないのに。そんな何十人もいたら、絶対乗れないじゃん。いい波割れてても、そんな中には入って行きたくないし、楽しくない。

だから、そうじゃなくても、いい波があるところを・・そんなところがあるんであれば、探しに行きたい。ま、沖縄の離島がそうだった。

Q. 沖縄の離島か・・

良かった。あそこの波は良かった。良かったなぁ・・。

Q. ところで・・マコトくんはショートで長い板にあんまり浮気しないってところで・・
やっぱりその・・沖縄の離島とかバリとか・・

ああ!ああ!!ある!それはあるかもしれない!

Q. そこに挑めなくなる自分との戦いというか・・挑んでる自分をイメージしてる?

ある!それはある!だってやっぱりなんか・・体力落ちてきてるのわかるもんね、30代前半とかから比べると、今。

Q. そこで板を変えちゃうような、自分を甘やかしたくない・・

うん。スクールでロングとか乗るけどさ、なんでも乗れるじゃん。ははははは!

楽しいと思うんだけど、それはそれで。やっぱ、きつい時でも、短い板乗ってるとやっぱりトレーニングになってるからね。今日波ないからってロング乗っちゃうと、やっぱり落ちちゃうんだよね、絶対。

Q. どうしよう!波ない時、浮力のある板乗ってる!!

いや、いいんだよ。浮力のあるのやった方がいいと思う。

Q. 私も短いのがいい!

それ以外にオレ、トレーニング何もしてないじゃん。トレーニングしてればいんだけど。

Q. トレーニングしてない!

1回ちょっと、沖縄の離島で巻かれてきたら!すげぇ怪我するよ、ほんと!はははは!

Notes

マコトくんを構成するサーフィンという要素は、彼の一部になりすぎて、概念として捉えられていないらしい。

私は以前、マコトくんにサーフィンが思うように上達しないことについてアドバイスを求めたことがある。彼の回答はそれができていないということは、それに対する考え方も、やってることも全部間違ってるんだよ、というものだった。私はこれを聞いて、思わずムッとした。言わせてもらうと、私は私なりに始めたばかりのサーフィンに真剣に取り組んでいるのだ。それなのに、やってること全部間違ってる!って、どういうこと!!

でも、確かにそうなのだ。実際、マコトくんの言う通り。誰のためでもない、自分で選択した事、自分で決めた事なのに、できていない事をマコトくんに肯定してもらいたかったのだ。「頑張ってるね、きっと上達するよ」と。何かを、やるのか、やらないのかを選択するのは自分自身。できてない言い訳に、頑張ってるのに!が混ざってる。そんな意識で取り組む何かが上達するわけがない。マコトくんの一言がそれを露呈させる。

彼の場合は、やると決めたことはやるだけなのだ。やるのか、やらないのかの狭間で揺れ動くような、不完全燃焼なエネルギーを消耗しない。あまりに潔い、そんなマコトくんに敵うわけがない。悔しいから、せめて、今日もマコトくんの前ノリを試みる。けどできない!当たり前か!