NALLY

趣味に本気なサラリーマンミュージシャン兼サラリーマンサーファー。海のご縁からAOSHIMA SOUNDも手がける。

Q. サーフィンを始めたきっかけは何ですか?

僕、ちゃんと始めたって言うよりも・・一番最初は、中学生の時に連れて行ってもらったっ てのが最初です。

僕、父方も母方も親戚にサーファーがおって、父方は従兄弟で、母方は叔父さんがサー ファーで、まぁあの・・結構サーフィンに触れてたんす、もともと。

特に母方の叔父さんは・・叔父さんって言っても僕よりほんの6歳ぐらいしか変わらんく て、兄弟多いんで、母ちゃんとこ。で、結構くっついて遊びに行って・・その叔父さんの 友達のところにも連れてってもらってたりとかしてたんす。

そのお兄ちゃん(叔父)がサーフィンやり始めた時とかは、もうなんか・・友達もサー ファーで「友達が今度オーストラリア行くねん」みたいな話とか、結構あったりとかし て、あとはもう車でボブ・マーリーかかってって、「これがサーフィンの神様や!」あ!! サーフィンじゃない「レゲエの神様や!」みたいなのがあって・・。

そのお兄ちゃん、東京にいたんですけど、父方の従兄弟は大阪におったんで、サーフィ ン、バリバリやってたんで・・なんか・・

Q. 出身は大阪なのですか?

僕、大阪っす。

で、従兄弟に「今度サーフィン行くけど、一緒に行くか?」みたいに誘ってもらって、僕 と弟と、遊びがてら旅行みたいな・・兼ねて伊勢に連れてってもらって、で、そこで一番 最初に波乗りした、みたいな感じです。でも最初なんて全然乗れんし、めちゃくちゃしん どいし。

Q. その時はどんな板に乗ったとか覚えていますか?

もうなんかヘンなテキトーなヤツっすね!夏やったからウェット着てなかったんじゃない かな。もう半分は海水浴みたいな!どんなボードだったか忘れたんすけど、そん時のヤツは。「お前これ貸しとくから、テキトーにその辺で遊んどけ!」みたいな感じやったっ す、最初は。

で、昔の人やから、今と違って教えてくれるとかないんで、結構スパルタやから「やっと け!!」みたいな。で、とりあえずやってみたけど、全然おもろないわー、って思って、 一番最初。だからすげえサーフィンのイメージ悪くて、全然楽しくない、みたいな。だか ら中学校の時、そんな感じで、もうオレこれは一生やらんやろうなぁ、みたいな。ほん で、もうあのそれ1回でとりあえずは中学校の時はサーフィンは終わりで・・苦い印象 で・・

Q. 苦い印象のまま暫く過ごして・・?

そうそう。で、中学ではサッカーやってたんですけど、入った高校はサッカーが弱い学校 で、サッカーはもうええかなってバンドをやりだして。そっから音楽にガッとハマって いって・・って言う感じでサーフィンに関してはそこまでないんすけど。

で、高校卒業してちょっとフリーターやってたんすよ、音楽をちゃんとやりたいな、っ て。で、けっこうバンドを真面目に・・。1回ちゃんと就職したんすけど、辞めて・・。

Q. 音楽ちゃんとやろうと思って?

うん、ちゃんとバンドやりたいなって。やっぱ普通の会社員じゃなかなか融通きかんし、 両立もムズイなって思ってフリーターやってた時期があって・・。

フリーターやってた頃、お世話になった先輩がサーファーやったんすよ。で、「海行 く?」みたいな感じで声かけてもらって、その時はもう中学生じゃないから、けっこう大 きくなってるし。そしたらその先輩が結構波乗ってて、で、インサイドまでバーって乗り 継いでくるんす。それ見た時に、これめちゃくちゃかっこいい!!!って思って。う わー!!すげえ!!と思って。俺もこんなんやりたいな、ちゃんとやりたいな、って初め て思って。

Q. それは何歳の頃ですか?

19っす。

Q. 19歳のNALLY少年

はい、でもバンドもやりたいし。でも、そうやって「サーフィン行くぞ!」って声かけて もらう時しか海行けないし、車も、ボードも持ってないし。

そんな感じで10回ぐらい行ったかな・・その時、やっぱサーフィンて楽しいなって、しん どいけど、なんか道中の先輩とのコミュニケーションだったり、なんかこう、音楽・・そ ん時も、ボブ・マーリーやったんすけど・・。

僕それまでロックとかばっかりやったんすけど、テンポがガーッと早いヤツ、うわーーみ たいなやつ、とかばっかり聴いてたんすよ。なんかサーフィン行くようになって、こうい うことなんかな・・って。

中学生の時に、そのお兄ちゃんに「これがレゲエの神様や」って言われた時には全然、ぴ んとこなくって、なんじゃこりゃ?みたいに思ったんすけど・・先輩とサーフィン行くよ うになって、道中で聴くとボブ・マーリーとか、やっぱ、うわ、なんかすげえ、リズムに 合うな、みたいな。

Q. これから海いく!って気持ちの?

行くって気持ちの!なんか、こう・・リズムにすごくマッチしてるな、とか。なんかそ の・・海に入った後の、帰りの道中とかも、結構疲れてるし、運転も長かったりする。まぁ そう言うところだったりとか・・なんかすごくいいな、と思って。で、なんかサーフィン いいな、って思って。でも、まだバンドもやってるから、そんなに”オレはサーファーや!”みたいな感じじゃなくて・・みたいなところが最初っすかねー、きっかけとしては。

Q. その後、自分から行くようになって?

そっからはまた時間があって・・もうそこでバイトしてたのも2年も経たんぐらいやった んすよ。でも、親父に「いい加減ちゃんとお前仕事せえ」って言われて、「家出てけ!」っ て言われて。あーもう、俺、ちゃんと仕事せなあかんわ、って思って。そっから、あの・・ 仕事一応決まって滋賀に行くんすけど、僕そっから滋賀でずっと生活してて、なんか俺バ ンドも無くなったし、どうしようかな、って思って。24か25歳ぐらいの時に、あー、俺 サーフィンしたいな、と思って・・

Q. 突然?

はい。あ、そう言えば、サーフィンって一人でもできるし、って。

Q. なぜ突然そう思ったのですか?音楽もやってないし?

あーー、ですね・・で、車いじったりした時期とかもあって、車も好きなんで、結構。そ んなして、仕事しながら時間を紛らわせてたと言うか、そん時は、そん時で楽しかった。 でもなんかふとした時に、サーフィン・・・そう言えば・・楽しかったよな、って急にな んか思ったんす。なんでかわかんないっすけど。で、俺一人でできるもんを、なんかちゃ んとしたいな、って。

やっぱバンドって、そん時にメンバー集まらないとできんし、なんかこう・・一人一人色々 あるじゃないっすか、社会人になって。だから、バントじゃないな、ってその時思って、 サーフィンやったら、自分に空いた時間に遠いけどいけるし、なんか楽しかったな、っ て。でやりたいなって、それから板買って。

Q. どんな板を買ったのですか?

いや、ほんまに6’3ぐらいの・・なんかドデカイ板やったんすよ。どこのショップで買ったかなぁ・・。

うる覚えなんすけど、滋賀のショップとかじゃなかったんすよ。静岡行ってたから、多 分、静岡のショップかもわかんないんすけど、なんか出先で買ったような記憶がありま す。フツーのショートでホントにショートでデカイ目のボード買って、フルスーツもそこ で買うて、吊るしのやつ。

Q. NALLYくん、サーファーになる!

ですね!エヘヘヘヘ!!よっしゃー!と思って。エヘヘヘヘ!!

Q. 海へ行く道中、ボブ・マーリーかけましたか?

ボブ・マーリーかけました!エヘヘヘヘへ!やっぱボブ・マーリーがいいよな、って。ベタですけど!

Q. あははは!

エヘヘヘヘ!!!すごく聴くんすよ、ボブ・マーリーほんと好きっす!レゲエやっぱり好 きで、で、なんか、そこからサーフィンやりだしましたね。でも、そん時もガツガツやっ てなくて、仕事に合間に行く、みたいな。その時仕事ハードやったんで1ヶ月に1回も海 行けるかな、みたいな・・。

Q. 板とウェット初めて購入して、自分一人で海に行った時はどんな気持ちでしたか?

わー!なんか来たぜ!!みたいな。

Q. 俺も・・とうとう、サーファーだぜ!みたいな?

俺も・・とうとう・・あははははは!!

Q. そう言うのあるんですね!

あります、あります!!きたなー、みたいな。で、しばらくは一人で行ったりとか、会社 の人、そん時それらしい人が居たんで「一緒に行きません?」みたいな、してて・・やっ ぱ1年に数回かな。最初やりだした頃は、ほんとに数回ぐらい。2年ぐらいかな、そんなペースでやってって、で26歳ぐらいになって、ほんま俺、マジでこれやりたいわ!みたい になって。

Q. そのペースだとなかなか上達しない・・

全然うまくならんし!!

Q. 楽しくないだろうし・・

楽しくない!乗れないんすよ、まず!

Q. ですよね・・

そう、だから僕・・なんやろ・・2年近くはテイクオフまともにできてないっすね。

Q. そのペースだと・・

なんかちょっと真面目にやりたいなと思って、で、なんかよくわからんけど、毎週通いだ すんすよ。でも仕事も忙しかったりとか、家庭というかプライベートも結構、クシャク シャした時期で全然、物事うまくいってなかった時期やったんす。

で、もうなんか”うわーーーっ”てなって、取りあえず波乗り行く!みたいな。そこでバラ ンス取る!みたいな、海に行くことでバランス取ってた。ほんまにもう、ほんまそうで す!多分、俺サーフィンしてなかったら死んでたと思います!

これを歌にしようとしたことあるんすけど・・なんか重すぎてうまくいかんかった。あは ははは!すげー、難しくて・・”サーフィンしなきゃ、俺は死ぬ!”みたいな書けないじゃないすか!やっぱ歌で・・

Q. あはははは!確かに!

あははは!中二病でしょ!

Q. 俺は海でバランス取ってる風な歌詞?

あはははは!ボードの上でバランス取って、みたいな・・全然うまくねぇし、みたいな! あはははは!

Q. なんかダサかも・・

ダサいでしょ!!あははははは!なんかそれもね・・ほんとはそういう気持ちを歌にした い、ってあるんすけど、なんか全然うまくいかん!俺もう死のっかな、ぐらいに思ってる

時あったんすよ、もう死んだ方がええわ、って思ってって。それぐらい、こう・・落ち込 んでたんです。そん時、25歳ぐらいの時。

でもやっぱ海に毎週行って、サーフィンして・・ま、ヘタクソすけど、なんか海行くこと でものすごいリフレッシュできて、なんか助けてもらったなっていう・・そん時ほんと。

で、そのぐらいの頃、うちの弟が大阪に住んでたんすよ、お前サーフィンめっちゃええ ぞ、みたいな。あははは!サーフィンっておもろいぞ!みたいな。その時、うちの弟、ス ポーツクーペみたいな車に乗ってって、これじゃ板乗らないって、で板乗る車に乗った方 がええで!って、うちの弟も巻き込んで、滋賀から大阪経由で実家通って、伊勢に行くと か・・。

Q. 遠い!

すげえっすよ、もう100キロ単位で行き来して、一緒に海行くとか。弟とも車中に色々話し しながらとか・・。そんな感じでそこから1、2年はずっと週一はなるべくサーフィンを・・

Q. では、その間に上達したような感覚はありましたか?

上達って言う程、上達してないないんすよ、サーフィンは!!今でも俺サーフィンはヘタ クソっすからね!!へへへへへ、サーフィン、ほんまに上手くならない・・。でもまぁ、 楽しいんすよね、なんか気持ちいいし。サーフィンの腕前に関しては・・まぁテイクオフはできるようになったんすけど・・うん・・テイクオフできて・・ちょっと行けるかな・・ ぐらいな感じで。

でもちょっと海に入りながら・・音楽とのコミュニケーションで僕の精神のバランスは保たれたような・・乗り切れたような・・。

Q. それからどのような経緯で宮崎へ?

滋賀にあるショップに、僕ちょこちょこ顔出すようになって、板もそこで中古の買ったり とかして、サーフィンもぼちぼちやってたんですけど・・。そこのショップの人が大阪で お店オープンするから、週末顔出しに行く、みたいな。でどこですか?って、寝屋川って 言って・・。僕、大阪の寝屋川ってとこ出身なんすけど。

そのお店出す方は、僕がバイトの時にサーフィンを教えてくれた人の更にに師匠みたいな 人で、僕らの中でも結構すごい、大師匠、大先輩みたいな感じで、でも海に一緒に行った りとかとかはないんですけどね・・。

大先輩や!って紹介されて、いついつオープンするからって・・大阪帰った時に顔だして 挨拶させてもらって。誰々先輩の一緒にバイトでサーフィン連れてってもらったりとか、 お世話になってました、って言ったら「おー、よく知ってる!」みたいな感じで・・ほん で、その方のお店にも行くようになったんです。

道具もいろいろ買わせてもらったりとかして・・「今度、宮崎行くねんけど、一緒に行 く?」みたいな。「行きます!」って、で、宮崎に連れて来てもらったんすよ、その先輩 に。それが宮崎に来た最初のきっかけ。

Q. それはいつ頃のことですか?

27歳の時やから・・もう12年前とか・・

Q. 初宮崎の印象はどうでしたか?

いや、もうかなり、衝撃的でしたね!なんここ??みたいな。まず空港に降り立って、な んここ?みたいな、おーーー、すげっ!って。

その連れてきてもらった先輩と、僕らとの間にも先輩の後輩みたいな人が宮崎に何人か来 られてて、その人が車で空港までピックアップしにきてくれて。で、その人たちと一緒に 波乗りとかもするんすけど、もうなんか、バイパスとか、空港からの道中とか、なんじゃ ここ!!みたいな。なんか・・なんすかね?表現できないけど、なんか空気がすごい良く て・・空気感・・・空気感が良くて。

Q. 何か、が良かったのですね。

なんか・・僕にはすごく・・なんか・・ここすげえな!って。その時は何日間やったか な・・4日間ぐらいかな。波なんか全然なかったんすけど、冬、2月末ぐらいで、まだ ちょっと寒い時期。僕と同級みたいなやつがその先輩繋がりで、こっちに移住してるヤツ とか、やっぱ挨拶しに来るんすよ。そいつがもう短パンなんすよ!!「おい、宮崎って2月 末で短パンなんや!」みたいな。今思えば、別にそれは宮崎やからじゃなくて、そいつが たまたま・・

Q. たまたま海上がりとか?

エヘヘヘヘ、そうそう。なんかちょっと感覚がヘンな野郎、ちょっと体温の高いやつ。な んか、そういう感じの雰囲気とか・・

Q. NALLYくんにとって新鮮な刺激がいろいろとあったわけですね!

なんかそうなんすよ、よくわかんないっすけど。で、サーフィン行っても全然人おらん し・・なんすか!!ここ!!??みたいな。でも、なんか帰る頃には、ここ住みたいなと 思って・・。

Q. ほー!

なんかよくわかんないんすけど・・4日ぐらいしか居ないんすけど、俺ここ住みたい わ!って思って、でももう帰らなあかんし・・。で帰るんですけど・・。もう先輩やら、 僕らの中で”宮崎病”ってのがあるんすけど・・

Q. 宮崎病?

エヘヘヘヘへ!宮崎から帰ると1週間から10日ぐらいは、もう何もやる気せん、みたいな 病気。

Q. へー・・

エヘヘヘヘへ!「はぁ・・」みたいな感じになる、って聞いてて。僕もほんまそんな感じ になって・・。「宮崎よかったわ・・」みたいな感じにずっとなって・・

そこから、もうほんまに、みんなに言い出したんすよ!「俺、宮崎行くし!」って。その 時、自分の中で仕事もほんとなんか全然うまくいってないし・・。どうせ仕事も辞めるし。 もう俺、宮崎行くわ!って。帰ってから数ヶ月後には仕事も辞めます!って話になってっ て。でもパッと辞められるような仕事じゃなかったんで、半年ぐらいかけて引き継ぎもし て。そんな感じで27歳の時には宮崎に・・

Q. 今から10年ぐらい前?

もう11年・・

Q. では、宮崎に来てからはどんな生活でしたか?住むところ探したり、毎日海入ったり?

来てからの僕?僕、その・・何もせんとサーフィンだけしてればいい、っていう感覚はな かったんす。やっぱそういう人もいると思うんですけど、やっぱそれは人それぞれの価値 観だと思うんで。

Q. 生活をするということと、波乗りをするということを分けていたのですね。

ですね・・。やっぱ生活するために、ちゃんと仕事もしたいと思ってたんで、まずは仕事 探そう、と。でも、まぁ、サーフィンもしたい、と言う、まぁまぁワガママな選択やった んすけど・・やっぱなかなか・・そうっすね・・。

住むところは滋賀におるうちにトリップがてら1回来て、で、物件回ったりとかして・・ 移住の1ヶ月・・2ヶ月前に決めてから来たんす。その時ハイエース乗ってたんですけど、 そこに家財道具とか全部積んで、ちっちゃい冷蔵庫とか、レンジとか、サーフィンの道具 とか靴とか入れて、ばーーって入れて、わーーって運転して。住むところはそんな感じで 先に決めて来たんで。

で、仕事はないんで、とりあえず何かせんとあかんな、と思って、どうしようかな、と思っ て。バイトをちょこちょこしたりして、そうしながら就職活動もやって・・ってそんな感 じです。

でもほんとそん時の、11年前って、なんて言うんすかね!サーファーのイメージめちゃ悪かったんすよ。

Q. はいはいはい・・

だから先輩にも就職の面接で「サーフィンしてるって絶対言うな!」って言われてたような時代で・・

Q.ほう・・

今はわかんないんすけど。だから僕は、サーファーっていうのを言わんと、ずっとサッカーやってます!って。

Q. へえー・・

って言いながら就職の面接受けてたりとかして・・。で、まぁ、就職が決まってから、そ こで1年半ぐらいすかね。まぁ、普通に仕事しながら、朝は9時からやったんで、ちょっと 遅かったんで、朝海入って仕事行くみたいなことをやっと半年後から始められたような感 じです。

Q. 朝海入ってから仕事に行くっていう生活のサイクルはどうでしたか?

おー!!良かったっすね!!やっぱり。朝海入って、その時一生懸命サーフィンしてたん で、まだ宮崎来たてなんで、うん・・できるだけ海に入って、フツーに仕事して・・。そ の時はスーツ着てたんすけど。

Q. スーツ!!

スーツ着て職場に行って、みたいなところのリズムはすごく良かったです。まー1年半ぐらいしか続かなかったっすけどね。エヘヘヘヘへへへ!まぁまぁ・・。いいリズムでした ね・・。

Q. それで今も仕事しながら、音楽もやりながら、海ともバランス取りながら・・そういう生活をされてるんですね。

そうですね、なんか馴染んできたような感じですね。

その仕事を辞めてからも、結局、次の仕事を探す条件て何??ってなった時に、朝9時か ら!とか。エヘヘヘヘへ。朝、海入れるって、もしくは夕方はよ終わって海入れる仕事、 まだその時、僕30歳なってなかった、29歳とかぐらいなんで、まだめっちゃサーフィンし たいみたいな感じやったんで、ノリが。だから、やっぱ朝はちょっと遅い会社の方がいい よね、みたいな感じで探してて、で、うまく拾ってくれたのが僕の今いる会社です。

Q. 生活のサイクルと波乗りのサイクルがうまく合致して・・

合ってって・・だから、そこでもう最初に面接してくれた上司には、僕サーファーって言 わずに・・入社してみれば、そんなん全然言って良かったんすけど・・やっぱ最初そこは 気を使って。

Q.そういう生活をしながら、結婚もして、家も建てて、なんかちゃんとしてますね!!

いやいやいや!ちゃんとしてないんすけど、なんかうまいことなってったっていう・・。

Q. ちゃんと海も入って、音楽もやって、生活の経済的な基盤もあるし・・

そうですね・・

Q. でもそういうのを気負ってる印象でもないし、淡々とやってたら、そうなったっていう感じなのかな?

もう、本当にそういう感じです。なんか仕事も別に僕・・言ったら怒られるかもしれない すけど、正直なところ今の仕事は、そんなまぁ、めちゃくちゃ一生懸命やってないっす。

ほんと滋賀におった時は、結構、一生懸命仕事してたんすけど、そういうの経て、なんか 仕事一生懸命やって、これ・・どうなん?みたいな。すごい働いた時期もあったんすけど、 確かにお金もらえるんすけど、なんかちょっと違うんじゃね、みたいなの、自分の中に出 てきて。その感じと、宮崎に来たい気持ちとがかみ合って、ここに来たんで、宮崎来てか らもバリバリ仕事して・・みたいな感じやなかったんすよね。

でもやっぱ、ちゃんと仕事はしたい、めちゃくちゃ一生懸命やらんくても、やっぱ生活の 一部としてやる時はやる!みたいな・・。

Q. NALLY君が今の生活で一番大事にしてることは何ですか?

わ!すげえ難しい、それ!!

そうすね・・やっぱりなんか・・自分の時間っていうのは大事ですね。なんかサーフィン もそうですけど、バンドもそうですけど、それなくなるとバランス崩れますね。 もちろん、嫁さんも大事なんすけど・・多分、今の嫁さんがなんでいいかって言ったら、 そこを一番尊重してくれるんじゃないかな、と思うんすよ。

Q. ほー!

やりたいんやったら、やりーなー、みたいな感じで。うん・・だからいいのかな・・って 言うか、一番大事なのは嫁さんです!って言いたいんすけど・・

Q. 言いたいんすけど・・

エヘヘヘヘへ!なんか違うんすよね、やっぱり自分の時間があって、バランスかな・・大 事にしてることは・・。うん、バランス。バランスっすね!僕一番それを感じます!偏っ たらダメなんすよ、自分の中で。

Q. 周りが見えなくなる程のめり込まず、一生懸命やることはやるけど、バランスを取ってそれらを楽しむ客観性を重視するという・・?

そうですね!それですね!バランスすごく大事やと思ってます。で、そこにうまく、それ をわかってくれる嫁さんがおって・・って言う感じなのかな。

僕らのバンドもそんな感じだと思うんすよね。家族があって、バンド!バンド!じゃなく て、バランスをちゃんと取りましょうって。無理に練習せんし、やってないなら、それは しゃあないから、やれることやりましょう!って言う。

仕事があって家庭があって、やっぱ趣味に使える時間って限られてると思うんすよね。な ので、その限られた時間の中で上達しようとか、良くしようって言う風には考えてます ね。

Q. では最後の質問です!
NALLY君にとって音楽とはなんですか?
NALLY君にとってサーフィンとはなんですか?

もしかしたら同じ意味の質問かもしれないし、違うことかもしれない・・

音楽は僕の人生。本当にいつも居ます。いつの時代に居ます。

バンドやってない時も音楽に触れてるんすよ、絶対。僕、ジャンルはあんまり関係ないと 思ってます。本当に全ジャンル聞くんで、ポップもレゲエもロックもジャズも。僕の人生 には音楽がない時期がないんで。

別にそれにのめり込むわけでもないし、上手いわけでもないし、でも、いつも音楽があ る。その時聴いてた音楽を聴けば、パッとその時の心情が出てきたりとか・・人生じゃな いんすかね・・。

Q. ”人生だ”と伺っても、なんかこう淡々と話してて、別に冷ややかってわけじゃないけど、なんか淡々としてる印象受けます!

仕切りみたいなのがあるんすかね、棚があって・・なんかこう混ざらないんす。混ざって るんすけど、混ざらない、みたいな。なんか昔はもっとごちゃーっとしてたと思うんす よ。

音楽、俺、音楽全部好きやから!全て俺の人生!みたいな感じなんすけど、なんか音楽 は・・ここ。ここはサーフィン、ここは仕事、みたいな、そう言うのあるかもしれないっ す、今は。

でも、やっぱり音楽とはなんですか?って言われたら、僕の人生かな、と思います!

Q. じゃ、サーフィンは?

サーフィンは僕の命の恩人っすね!

Q. 命の恩人!と人生!

だってサーフィンなかったら僕死んでますもんね。

サーフィン上手いわけじゃないんすよ!ほんと、別に上手くないし、別にガツガツ毎日海 に入ってるわけじゃないんすけど、それがなかったらほんとに俺、フツーにここにおらん やろな。って思うんですよね。なんかわかんないっすけど。

Q. 海に入るって、自分の中では色々循環させる行為でしょう。だから命の恩人で・・でもこれからもずっとやっていく、って感じじゃないけど、けど続けていく、って感じかな。

あー多分そうです!そんな感じです!俺は一生サーフィン続けるぜ!みたいな感じでは言 わないと思うんすけど、まー間が空いても、またサーフィンしてみようかなとか、なんか そんな関わり方なんす。

Q. 末長く、細く長く、付き合っていく・・みたいな。

はい!そんな感じっす!

Q. 音楽はいつも側にいて、サーフィンは細く長く・・

今は、音楽やるのってバンドやることやと思ってるんで。でも人がいないとバンドって成 り立たないし、かと言って俺一人で家でベース弾くかな・・って言ったら・・多分、バン ドじゃないと弾かないんすよ、ベースって。

Q. *AOSHIMA SURF CLUBとご縁があったでしょう。SURF CLUBの音楽って波乗りの感じと音楽を絡めてるから、また何か違った感覚とかありますか?
*AOSHIMA SURF CLUB:主に青島在住の移住者で構成しているバンド

すごく新鮮ですね。僕、今までやったことないジャンルなんで・・。最初はできるかな? と思ったんすけど、やってみるとすごく楽しくて、なんかSURF CLUBの音楽ってテキトー な風にやってるんすけど全然テキトーじゃないんすよ!!

Q. 海があってからのご縁ですからね・・

面白いんすよ、だから!!これも*KELLYさんおって、ゆうこさんがおって、SURF CLUBがあるみたいな感じやないっすか!この縁もすげえな!って言う。
*KELLY:青島在住の移住者

KELLYさんはね、僕の人生のキーマンっすね。僕の人生のキーマンは何人かおるんすけ ど、その中の一人であることは間違いないっす!

Q. KELLY、是非お話伺いたいと思います。

いや、ほんまに!ほんとに!

Notes

少年が大人になるとこういう感じなのか、と改めて思う。NALLY君はその典型だ。だからと言って子供じみているわけではなく、斜に構えているわけでもない。人とのコミュニケーションにも適度な距離を保ちつつ、言葉選びも丁寧、つまり感じが良 いのだ。総じて好感を持たれるタイプだろう。

ただ、これ!と思うことがあれば、時にイノシシのようにもなる。ただ、ある時点で立ち 止まり、そのことについて考えてみるという作業も怠らないようだ。

NALLY君は宮崎に移住して、仕事もあり音楽活動もサーフィンも続けつつ、更には理解あ る奥様を得て素敵なお宅も建てちゃうという、移住サーファーの夢を叶えているのだ。

これらを叶えるためには、ある程度、少年であり、ある程度、大人であることが必要なの だろう。NALLY君はそのバランスが程よいのだろうな、と思う。