YOSUI NINOMIYA
Water Brand Kengoriaアドバイザー、SURF CITY MIYAZAKI、EAT SLEEP SUP、カヌー、カヤック、アウトリガー、スキー、スノーボード、フォイル、アウトドア、キャンプを自らをコンテンツにするSUP界のプリンス。
Q. えーっと、YOSUI君はサーファーじゃないですよね?
サーファーじゃないです。
Q. えーっと、じゃ、何ですか?
パドラーっす。
Q. パドラー・・
そう、パドラー、サッパー。
Q. パドラー、サッパーについて具体的に教えてください。
僕らパドラーは、基本的にはパドルを持って波乗りもするし、波もない湖とか、川とか激流とかもそうですけど、そういうのを下ったりとかするんです。一番いい例が、僕が出場したマウイモロカイ・・Maui to Molokaiっていうレースがあるんすけど、ま、そこの海峡を横断したりとか、ちょっとした冒険っすね!
サーフボード1枚でも波乗りはできます。俺もサーフィンするんで、サーフィン楽しいっす。
板ちっちゃいから動くじゃないですか!楽しいし・・でも波ないと、サーフィンってできないっすよね。
Q. ほう・・
うん。波ない時できない。波ないと「今日波ないな、帰ろうかな」ってなるじゃないっすか。
Q. はいはいはい・・
けど、もっと遊びたいんすよ。パドルを持ってると、そこが無限大に広がるんすよね。
Q. ほー!!!(感心する)
フラットやったら、今日サーフィンできんから漕ごう!とか。
Q.ほー!!!
で、サーフィンできる時、サーフィンの波やなっていう時は僕もサーフィンします。
Q. ほうほうほう・・・
で、SUPでサーフィンもします。
Q. ふんふんふん・・
大会とかもあるんで。
Q. ふんふんふん・・
で、SUPでサーフィンをすることによって・・サーフボードよりボードがちょっと大きいじゃないっすか・・
Q. はいはいはい・・
だから、もっと身体とかを使わないと動かない。けど、サーファーは、波に乗った時にパドルが邪魔!って多分言うんす。
Q. ふんふんふん・・(邪魔な気がするな・・と想像している)
でも、パドルを刺して、テコの原理として動かすんすよね。
Q. ふんふんふん・・(邪魔とは言えないのか・・と想像している)
だからもっともっと、身体も使わないとダメなんすよ。だから、それをすることによってサーフィンも上手くなる。だから結構、世界のトップサーファーとかは、結構今、SUPしています。
Q. パドルがあればサーフィンできないコンディションでも、もっと遊べるということですね。
はい。例えば、サーフボードでパドルして青島から出ました、青島裏回って、反対側まで行って鳥居を見に行くって、なかなかきついじゃないっすか。
Q. そうですね・・
SUPやったら一瞬で行けるんで!
Q. サーフボードでパドルして青島の鳥居はなかなか見に行かないですね。
行かないっすよね。でも、パドルを持ってると、青島裏なんてヒューってすぐ行けます。多分ほとんどの人が青島の奥からの景色を見たことがないと思うんすよ。
Q. ない!!
ないでしょう!海側から青島を見てあげると、ちょっと曇ってる日、オレはめっちゃ好きなんすけど。
Q. ほうほうほう・・・
ちょっと曇ってる日。霧がかった日とかはハワイの山みたいに、もう幻想的にぐわーって山が広がってるから、めっちゃいい景色なんすよ。
Q. えええっっ、そんな景色を見ることができるのですか!!
そう・・見ることができます。それがSUPの魅力かな、ってのもあるんすね。沖に行くことによって人とは違う景色を見ることができます。
Q. でも、サーフィンだって沖から陸を見ることできますよ!!
見ることはできますね。
Q. 朝陽とかサンセットとか、陸からじゃ見ることができない景色って思っていたのですが・・その更に奥?
もっと奥っす!
Q. どうしよう!!
それが何キロも奥なんすよ。
Q. ドキドキしてきた!
2、3km奥から・・陸地をパッと振り向いた時の、言うたらこの青島の景色!!じゃ、もうちょっと行ってみようって、5km行った時にANAホテルとか、あの・・ホテルが全部ちっちゃく見えるんすよ、どんどん、どんどん・・ほんなら山がでかく見えるから・・・
Q. あの・・遭難しないんですか?
遭難はしないです。それは慣れてるんで。
Q. 慣れてる!
海のことを・・その時の潮の流れ、風、全部計算して行くんで。だからちょっとね、スケールがね1個大きくなる。
Q. そうですね、今お話し伺って、ちょっとショックを受けました。
だから、サーフィンて波待ちしてて、例えば、ここにグランドホテルあります、で、沖向いてるじゃないですか、ま、流されてるときあります。
Q. はい・・
あれの2倍か・・3倍・・4倍くらい沖の方は流されると思ったらいいです。
Q. じゃもう、ずっと確認してポジション取らないといけないってことですね。
そうそうそう。だから僕も練習でたまにグランドホテルからまっすぐ沖に行ってるつもりなんすけど、いつの間にか青島の奥に行ったりとかするんで、流されてて。
Q. そもそもパドルを始めたきっかけはなんですか?
始めたきっかけ?僕は親ですね。
Q. 親・・。
親がカヌーしてて・・
Q. あら!
で、ちっちゃい時・・物心付いた時は既にパドルを持って、川の激流の中をブワーーって下って・・・
Q. へー!それはいくつぐらい?
えー!いくつぐらいかな。5、6歳じゃないすか!
Q. 5、6歳で激流を!
激流を下らされてました。
Q. じゃ、もうずっとパドルを握ってるんですね。
そう。
Q. その時は、おっしゃってるようなスケールが大きくて、見えないものが見える、っていうのは・・
なかったっすね。そん時は川じゃないっすか。
Q. うん。
川で激流下るって、どっちか言うたら競技ですよね。
Q. 競技ですね。
競技なんで上手くなって試合に勝ちたいとか。で、高校生になったら今度はフラットウォーターレーシングって言って細いカヌーで、ただ200mとか500mの距離をスピードを競うだけなんすよ。1番やった奴が1位。ま、オリンピック競技でもあるんすけど、それをしてたんすけど、そんな面白くないな、疲れたな、と思って。でもなんかパドルやめるのもあれやし・・って言う時にアウトリガーカヌーに出会ったんす。
Q. うん。
アウトリガーカヌーっていうのはもともと、ポシネシアとか、ミクロネシア、あの辺とかの人が使ってた・・
Q. あ!そう言えば・・YOSUI君はポリネシアン顔ですよね!
ふふ・・。よく言われるっす。
Q. わかります!
ハワイ行ったら、めっちゃ間違えられる!
Q. ポリネシアン顔!
そう、なんかめっちゃ言われるんすよ。ハワイ行ったら、僕だけ絶対、英語で話しかけられるんすよ!
Q. ポリネシアン顔です!
そう・・髪結んだら特にね。
Q. 話が反れて失礼いたしました。
それで・・アウトリガーは、なんていうのか・・外洋。今まではフラットか川の流れに身を任せてた感じやったんすけど、海ってうねりもあるし、潮もあるし、風もあるし、もっとデカいじゃないすっか、スケールが!それが楽しかったっすね。
そういう外洋に、そこにアウトリガーで、島から島を渡って、もともとポリネシアのハワイの人たちが日常やってたことなんすよ、カヌーって。
Q. そうですよね!
それを、ま、レースなんすけど・・ああ!めっちゃ楽しいな!って外海は!って。なったんす。
Q. 楽しい?私周りに人がいない、遠い、深い、なんか死ぬ!ってならなかったのですか?
うーん・・・
Q. このまま流されたらどうしよう、とか、寂しいとか!
多少は思うっすよ。
Q. 多少?
多少はあります。やっぱり、不安な・・なんていうかそういう緊張感がないと逆に危ないと思う。
Q. うんうん・・
おらー行ってやれー!ってだけではダメやと思うんす。どっかに恐怖心っていうのが多少ないと、緊張感がないと、そういうとこではもうやられそうなんで・・そんな感じです。
Q. そうなんですね、それで今もアウトリガーを続けてるのですか?
アウトリガーは今ほとんどやってないんすけど、それをやってるうちに、SUPと出会って。SUPって手軽じゃないっすか!カヌーと比べて!
Q. 確かに!
手軽やし、波にも乗れるし。
Q. はいはいはい・・
これなんか・・日本で流行るな、とも思ったし!
Q. はいはいはい・・
楽しかったんで。宮崎にたまたまSURF CITYができるので来ました。で、それまで波乗りって本格的にしてなかったんすよ。けど、こっち波あるじゃないっすか。
Q. 仕事でこちらに移住してらしたのですね。
はい。で・・その移住先に波があって、あ、サーフィンできる!SUPサーフィンできる、って。そしたらもっともっと遊び場が増えますよね。
Q. ほー!!
ここ外洋じゃないっすか、宮崎って。荒れるんすよ。だから、初心者には全く適してない場所なんすよ、宮崎って。
Q. へー、そうなんですか。
そうそう!荒れるから!
Q. 宮崎の広いビーチは優しくて、みんな波乗り始めよう、みたいな印象なのですが・・
波乗りには多分優しいと思うんす。けど、SUP には厳しいっす。
Q. SUPには厳しいんですか。
波があると厳しいです。僕らは外洋とか行ってるんでぐっちゃぐちゃに荒れてくれた方が、楽しいんで・・やってますけど。
Q. ぐちゃぐちゃ!
一番いいフィールドっすよね!!
Q. へーー!!
宮崎は、暖かい、外洋ある、サーフィンもできる、もう最高っすね。近くに山もいっぱいあるやないっすか、で、キャンプもできる、飯もうまい。
Q. ふんふん・・
今まで住んだ中では一番いいかな。
Q. 一番!では、これまでどんなところにいらしたのですか?
沖縄、福井、湘南、茨城、宮崎かな・・ま、自分、地元兵庫なんで・・神戸・・
Q. それはパドルやるために?
そうそうそう!ほとんどそうっすね。
Q. パドルをやるために!
あははは!転々と・・・
Q. さらに遊ぶために!
そうですね。
Q. さらにスケールの大きなことをするために移動してるんですね!
移動してます!
Q. その魅力というのはやはりスケールが大きい中に飛び込むと言うことですか?
うん・・自然の中に、もっと自然と一個になれるじゃないっすか。
Q. 自然と一個になれるってどういうことですか?
うーん、なんやろうな・・。自然と調和するというか・・ま、もともとは、僕もずっとサラリーマンしてたんすよ。
Q. そうなんですか!
ははは、営業やったり、宅配の会社で働いたり・・ってやってたんすけど・・
Q. 普通に働いていたんですね。
ははは、でも、サラリーマンになる前からカヌーやキャンプはしたんで・・
Q. はい。
なんか・・サラリーマンの自分の中では納得いかなかった。
Q. うん・・
なんか、楽しくないな・・って。ま、楽しくないことはないんすけど、なんか、もうちょい遊びたいな、って。そこでやっぱ、このカヌーと出会って、アウトリガーと出会って外洋出て、何て言うんやろ・・死にかけたこともあるし・・なんやろね・・めっちゃ楽し時もあるんすよ。
Q. うん・・
で・・自然って勝てないんすよね、人間。
Q. うん・・
ま、災害もそうじゃないっすか。絶対勝てないんすよ。じゃ、その自然ともっと調和して、楽しむ。自然と一緒に、なんか自然でいる・・元々多分そうなんすよ、人間て。
Q. おー・・
もともと・・ねぇ・・生まれて生きて・・ネアンデルタール人?やないっすけど・・ははは。
Q. あはは!
石で斧作ったり、木でなんかやったり・・火が大切や、水がないと生きれないとか、もうその限界っすよね、基本的に。じゃ、海で魚獲ろう、魚捕るためには、なんか乗るものいる、じゃ、カヌーが必要って、で、カヌーってもう古代からあるもんじゃないっすか、なんか、そこも魅力っすよ。
Q. ふーーん・・・
カヌーっていう、元々生活のために使われてたやつ。
Q. そうですよね・・
それが、レジャー化して、で、レジャーでできるようになったんすけど。
Q. でも、元々生きるための乗り物ですよね。
生きるためのもの。もうそこですよね、原点は。キャンプもできるだけ何もないところ、トイレもない、水は川からっていうのがいい。キャンプ道具に関しては、やっぱ現代やから集めたくなるんで・・あはは。
Q. あはは、それわかります!!
あははは!好きなものなんかね。
Q. 素敵なやつですね。
ナイフとか・・。そういうのはやっぱ欲しくなる、使っちゃいますけど。まーでも、そんなんが楽しいっすよね。火炊いて・・水汲みに行って・・トイレはもう山の中に行って・・。
Q. へー・・
で、海の上でってのも、一緒っすよね。
Q. アウトドアも、そのパドルを使ったスポーツも自然の中に入って調和をしたいという・・
そうそうそう・・うん・・。
Q. 元来、生きるためにやっていたことを、体感したいって言う、その中にある、なんだろう・・うまく言えないな・・
うまく言えんな・・なんか・・そっすね。自然の中で・・自然と共に生きたいっすね。
Q. 自然と共に生きたい・・
それがストレスフリーっていうか・・ま、ストレスもないっすもんね、一番。現代に生きてると、世の中ストレスばっかりやと思うんすけど。多分、食べていくには仕事もしないとダメですけど。
Q. うん・・
だからせめて、仕事じゃない時間はもう常に自然と遊んどこうって言う。
Q. 今の生活に、ご自身の思う調和とか、バランスというのががあるでしょう?
バランスあります。今は結構いいっすよ、宮崎来てから!
Q. 宮崎来てから?
めちゃくちゃいいです!で、まぁ、そういう・・たまたま仲間にも・・ま、類は友を呼ぶじゃないっすけど・・そういう仲間にも恵まれて、で、その人らと一緒に好きなことやったりとか。
Q. 同じ感覚を持ってる人が自然と集まってきますよね。
そうなんすよ!それがまた多いっすね、こっちは。
Q. そうですよね!
多いです!うん。
Q. では、今後のことはどういう風にお考えですか?
僕はもうこのまま行きたいっす、今のまんま。
Q. 今のまんま・・
で、もっとSUPっていうか、パドルスポーツを広げたい。もっとみんなに知って欲しいんすよ。
Q. この辺の海でも、まだ多くはないですよね。
うん。
Q. 年々増えてますよね。
ちょっとづつ増えてるとは思うんすけど。
Q. 増加傾向ではありますが、やはりこの辺りの海での遊びはサーフィンが主流なのでパドルスポーツに対する風当たりを感じることはありませんか?
そうなんすよ、だから、それで湘南でサーフィン嫌になったんすけど。
Q. そうなんですか。
やーやー、やーやー言って、波の取り合い・・。
Q. やーやー・・・
もっとお前ら、海広いし、もっと見ろよ、って。
Q. うん・・
で、多分みんな、なんやSUPまた来た、邪魔やな、って思ってるだろうし、あいつどっか行けよ、波取りやがって、って心の中で思ってる人いっぱいいると思うんですけど・・1回やってみたらいいじゃないっすか!!って
Q. やったことないんですよ、私!
ないでしょう!!みんなないんすよね。
Q. さっきの話、曇ってる時とかに、沖から青島見た時すごいって、それ見たことない!
ないでしょう!
Q. 波待ちしてる時に見る景色とはスケールが違うっていうの聞いたら・・
違うっす。
Q. ちょっとショックです!
全然違います!!
Q. なんか・・・
夕日も違います!!
Q. ・・・
ちょうど*ANAの後ろぐらいに夕日が沈んで行くんすよ。
*ANAホリデー・インリゾート宮崎
Q. 私だって知ってます!!
そん時に、みんな陸から写真撮ってるやないっすか、沖から夕日を見るのとではスケールが違いすぎます!そっからだいたい500mでもいい、青島冲ぐらいからでもいいんすけど。
Q. 青島沖500m!
また船で行くのは違うんすよ、船乗ったら、わーすごいって思うんすけど、こんなたった1枚のボードで、自分で漕いで、そっからの景色を見る、っていうのが、またなんか全然違いますね、船から見るのと。ま、でもこれはやった人にしかわからないんで!
Q. どうしよう、なんか・・もったいない気がしてきた!
そっす!もったいない。
Q. だって水面に立ってるわけでしょ。
立ってる、立ってる。
Q. そもそも、サーフィンってまずは板の上に立つことを目標にするでしょう。
そうそうそう・・
Q. で、立てるようになっても、基本的には長い時間立ってるわけじゃないし・・
うん・・・
Q. それなのにSUPってそもそも、立ってるの基本でしょう!
立っとかないといけない。
Q. 今の話を聞いたら、なんか・・ちょっと初めてSUPってどんな感じかな?って。へへ。
ふふふ、やりたくなる。
Q. へへへ
ふふふ・・
Q. SUPってどんな感じかな!?どんな感じかな!?
そういう人が増えてくれたら・・僕的にはありがたいっすよね。
Q. その景色を見て体験してみると、もうちょっと、理解も深まるし・・。
うんうん、深まると思います。
Q. そこからまた交流できることがあったり、広がったり・・。
うん、そうなったらいいですね、僕なんか根っからのパドラーなんで!
Q. 根っからのパドラー!SUP王子でしょ!あはは!
いや、SUP王子じゃないっすよ。はははは!
Q. そもそもなんでSUP王子?
知らんっす!あの・・ケンゴさんが勝手に言ったんすよ。
*ケンゴさん:WATER BRAND KENGORIAオーナー兼プロサーファー
Q. はいはいはい・・
なんか・・プリンスとか言って・・
Q. SUP界のプリンスなんでしょ!
それをケンゴさんが、ネットで書いたんすよ。そっから、広まちゃって・・
Q. はいはい・・
なんか、全然そんなことないんすけど・・・
Q. プリンスじゃない!
はははは、なんか広まったっす。
Q. そうなんですね・・パドルを用いることで、これまでと違うスケールに触れたり、感じてもらいたいということですね。
そっすよね、1番の願いは。みんなにやってもらったら、もっと世界が広がる。
Q. だって、今聞いてただけで、500m沖とか、まず行ったが事ない!
それ、サーフボードに乗ってパドリングで行ってもいいっすけどね。でもそこまでの気力がないでしょ?
Q. 遠い!だから、青島リーフも行った事ないんです。へへへ。
そうでしょ!そんなもんなんすよ。
Q. あそこも遠いから・・
あそこなんてめっちゃ近いっすから。
Q. いや、めっちゃ近くないから!パドリングして行ったことありますか?
ある、あるっす。
Q. パドリングもできるんですね!
サーフィンも一応、ちょこちょこは!
Q. サーフィンはどれぐらいされているのですか?
ちゃんとやりだしたのは、こっち来てから・・まだ3年とかですよ。
Q. でもやっぱSUPやってるから・・
そう、すぐできた。
Q. 乗れるんですよね・・なんか、やな感じ。
ふふふふふ、すぐできました!別に上手くはないですよ、サーフィンは。横を走って、ちょっとぴって、そんぐらいやったら。
Q. ぴっ!てできるんだ。
軽くですけどね。けど、みんなみたいなちっちゃいショートボードは立てはするけど、どう動かしたらいいかとか、そんなレベルじゃないっす。
僕の場合は自然から入って、たまたまそこにSUPのWAVEがあった、サーフィンがあった、じゃ、やってみよう、ってそっちに繋がってるんです。
Q. うん・・。
だからスポーツとは全く違うんすよね。入り口が全く別もんやと思います。それが1つの魅力かな、と。
えびのの方行って、山の中入って、SUP持ってそこで漕いでるとめっちゃ気持ちいいですからね、湖とか。
Q. へー。
小林にスキムランドってあるんすけど、そこに滝がブワーッとあるんですよ、ダムかな・・
ダムなんすよ。滝に突っ込んでみたりとか・・そういうのめっちゃ楽しいっすよね。
Q. 滝に突っ込む?が水圧ブワーーッとくるでしょ!!ひっくり返らないんですか?
ひっくり返ったりもしますけど・・・それも楽しいっす。
Q. 楽しい・・・
みんな橋の上からしか見れないんすよ、滝を。
Q. うん。
橋の上からとか、陸から、わ、滝や!すごいねって写真撮ってるじゃないっすか。それが自分のとこに降ってくるんすよ、感じるスケールがが違います。ブワーーって、こう水しぶきが・・周りの水温が・・
Q. パドルを持ってるだけで、できることが広がっていくんだ。スケールも違うし!
そうそうそうそう・・
Q. それが魅力なんですね。
無限に広がります。
Q. 無限に広がるんですか!どうしよう、やったことない、どうしよう。狭い・・あはは。
ま、言っちゃ悪いんすけど僕の中じゃ・・
Q. あら・・
うん・・なんかもったいない。こんな楽しいことがあるのに・・それをしないなんて、もったいないな、と思って見ているぐらいです。
Q. ふーん・・
残念やなぁ・・って。そこの魅力にハマる人も多分いると思うんす、ハマらない人ももちろんいるんすけど・・
SUPやと板が大きい分、もうちっちゃい波でも乗れすんすよ。膝波でもシューって。だから、でっかい波でももちろん乗れますけど、それが魅力じゃないっすか。ロングやったらちっちゃい波で乗れるんすよね。ショートやったら乗れないじゃないですか、膝とかやったら。
Q. うん。
それにプラス、膝モモとかのちょっとした波でサーフィン以上のスピードが出るのがフォイルっすよね。
Q. フォイルサーフィンですね!
あれは3倍ぐらいのスピード出るんで・・。シャーっと行くんで・・
Q. あれ・・膝やばくないですか?だって、あれずっと屈伸してますよ。
はは!あれは多分しんどいっす。
Q. そうですよね!
ずっと、スクワットしてるみたいなもんなんで。
Q. だって、乗ってから戻っていくいでしょ?
そうそうそう・・
Q. やはりパドルで漕いでたら、上半身は発達するでしょ?フォイルはそれプラス足も相当
使うみたいですし・・めっちゃ、足パンパンになる。
Q. あ、やっぱり!なるんですか?
うん・・ま、僕はまだそこまでは、できてないっすけど。
Q. うん。
ま、乗って、ちょっと沖でビャーッと頑張っても、ちょっとしたら、バーンて落ちちゃううんで。
Q. そうなんですね。
まだ、あんな、*ショーンとか、あの辺みたいにくるくる回れないっす。
*ショーン:青島でフォイルサーフィンをやっている人物
Q. じゃ・・じゃ・・SUP・・やってみたいと思います!うふふふふ!
是非!是非!
Q. 今のお話を聞いたら、それ見てないのもったいないですよね!
うん、もったいないっす。
Q. だって、結構周りの移住者で、海に入る生活を選んで移住してきた人でも、SUPやったことない人の方が多いです。
多いと思います。
Q. うん。
特にサーフィンやってる人ほど・・
Q. そうですよね、なぜサーファーはSUPをやらないのでしょうか?
あんなん邪魔や、ってなっちゃうんすよ
Q. うん・・・
で、そうなっちゃうと、もう先入観すよね。多分、そう言うの、あるとは思うんすよ。うん・・
Q. じゃちょっと1回やってみるといい、やってみないともったいない!
もったいないっす、固定観念も強いっすよね。
Q. そうですよね、違う景色を見て、思う事、感じることがあるならば、やらないともったいないですよね。
そうそうそう。波・・海が・・多分一緒なんすよ、僕らも。海が好きで、サーフィンやってます、SUPやってます、波に乗りたい、海に入りたいって、多分、海が好きやってのは一緒やと思うんです。
Q. うん。
今日はあかんなって、じゃ、SUPしようよって、みんながやれば楽しいじゃないっすか。
Q. だって、波ない。
波ないっすよ・・・
Q. サーファーいない。
貸切っすよ、海!
Q. SUPもいないですよね、海。
うん、ほとんどいないっす。
Q. 貸切だ。
だって夕方なんて沖に出たら、波ない日と風のない日、もう最高っすよね!もう海の上でコーヒー飲んでますもん。
Q. やってみたいな・・(ボソボソ)
ほんまいいっすよ!でも、そこの魅力にとりつかれた人が、多分SUPやってるんじゃないっすか。
Q. じゃ、波なくて、風ない日の夕方、ちょっと声かけて下さい!
なかなか難しいっす。
Q. あはは!
梅雨時期とか・・
Q. 梅雨時期?
波ない日がね、あんまりないから。
Q. そうですよね!
ま波がなかったら、今度は風があるし・・冬場は・・
Q. そっか、でもあったかい時がいいな。
ま、でも・・春はいいっすよ。
Q. 春がいいいですか?
だって、ウェットなんて今の時期(インタビュー2月8日)でも着てないっすもん。暑すぎて、着れないっす。
Q. え!今、何着て入ってるんですか?
下は、ウェットみたいな下だけのやつがあるんすよ、下だけ履いて・・上はもうシャツ。なんて言うのかな・・言うたら・・陸のランナーいるじゃないっすか。暑いでしょ、走ってたら冬場でも。それと一緒っす。海に落ちなければ。
Q. 落ちなければ!
あの・・マラソンとかよりきついことしてるんで。マラソンの数十倍きついことしてるんで、もう、汗ダラダラ出ますよ。
Q. 私の先入観では、あんまり運動量がないような、優雅な感じなのですが・・
いや、めっちゃ体幹使うし・・足プルプルしますよ、多分!体幹も足もプルプルするし。頑張ると言うか、もっとやりたければレースとかもあるんで、もっと漕いだり、ダイエットしたい人になんか最高っすよね。10kgぐらい一瞬で痩せるんで女の人、男の人も。うちの会員さんも10kgちょっと痩せてる人もいるし・・。
Q. え!!!!
めっちゃいます!
Q. え!!!!
もう、ズコーーン痩せる人。
Q. そうなんですか・・
でもそういう人は、結構頑張って漕いで・・ま、大会出たりとかしてたんすけど。
Q. えーーー!!!
おもろいっすよ。
Q. へーーー、夕方の波がなくて、風もない、程よい天気のコーヒータイムにやりたい・・
一番いい時に沖に出た方がいいっす。
Q. 声かけて下さい。うふふふふ!
なんかあればね・・そういう時が。
Q. どういう時だろう!
あると思うんすよね。
Q. 今日はお忙しいところお話ありがとうございました。
こんなんでいいんですか?
Q. バッチリです!なんか、良かった、その青島の沖行ってって話・・
音もなんもないっすからね!
Q. 音がない??
サーフィンしてたら、なんやかんやガヤガヤって車の音とか、都会やったら特にそうですけど、いろんな音がするじゃないですか!
Q. うん。
沖は無音っすよ。
Q. ザザーーんとかは?
ない、聞こえない。遠すぎて。沖行ったら・・シーン・・・っすよ。チャポン、っていうパドルつけた音が聞こえるぐらいかな。
Q. この世の中で音がないところがあるんですか?
うん、それがもう海の上じゃないっすか、それかほんま山奥か。でも、山行くと、鳥の声とか、生き物の声がたまにするから・・。沖はそれすらないっすからね。音もなんもないっす。
Q. 音もない!!
シーーーンとしてる・・・
Q. 音もない!!音もない!!!
ここ、ちゃんと文章にしといて下さい!
Q. 音もない・・音もない・・ちょっとなんか今のは、ドキッとしましたよ。
静寂です。
Q. 静寂。
だから心が乱れてる人は、SUPで沖に・・
Q. おおおお・・
ここちゃんと覚えといて下さい!
ここだけ・・・
Q. SUPで沖に行けば?
SUPで沖に行けば・・静寂です。
Q. 静寂!
完全無音です。波の音も、車の音も、人の音も・・何にもないっす。
Q. 無音の状態でどんなことを考えるのですが?
多分、考えなくていいんすよ。そういうとこで何も考えず夕日が落ちる時に、ただ夕日を見てます。何も音がなくて・・何も考えんでいいと思います。
何も考えないっていうこと自体、日常にも人生にもないじゃないすか。だから多分、そこがいいんすよ。スッキリすると思うんすよ。人は考えないとか、脳を休めるとか、そう言うことで、ちょっとストレス飛んだな、とか感じたり。そう言うことを手助けするのが俺の役目かな、って思ってます。
Q. SUPを体験してもらって、静寂の中に身を置いたり、普段見ることができない景色を見たり・・
そうそうそう。
Q. それまでより大きなスケールの中に入って、何かを感じたり・・
別にそこまでガーッとやらんでもいいっす。会社のストレス発散ってことで、飲みに行ったり、カラオケ行ったりじゃなくて、SUPをしに来て、月2回ぐらいでもいいんすよ!
お、いらっしゃい!って、一緒にバーっと沖行って、で、めっちゃ良かったですって、なれば僕は嬉しいっすよね。
それで楽しんでもらったり、心が落ち着いたりしたら、それでいいっすよ!それにはまって、やりたい人は毎日でもやればいいんすよ!自分のボードとかパドル買って、やればいいんす。そうじゃない人でも月1回、2回でも、来てもらって、気分転換になればいいんじゃいっすか。
楽しみ方は山ほどあるんで・・。レース出たい、波乗りしたい、ちょっとゆっくり漕ぎたい、なんでもあると思うんすけど・・
Q. お話伺ってるとだんだんやりたくなってきます。
ふふふふふ、みんなをやりたくさせるのが僕の仕事です!
Q. プリンスの仕事
そういうことにしときます!あははは
Q. プリンスありがとうございました。いいお話でした!
いえいえ、こちらこそありがとうございます。
Notes
大変失礼なのは承知だが、私はこれまでSUPというものはサーフィンで波乗りできない、あるいは上達しない人が選択するギアだと、無責任でいい加減な位置付けをしていた。
が、プリンスの話を伺ううちに、この位置付けは容易に覆される。話しだけではない、プリンスの洋上での立ち姿はあまりに美しく見惚れてしまう。スクールの生徒さんたちがキラキラした視線をプリンスに向けていることも納得できる。
サーフィンに出会う前と後とでは、内面に変化が生じる、私だって一応、その一人のはず。サーフィンを通じて、普段見ることのできない景色に感動したり、自然とのダイレクトな触れ合い、それにより養われる集中力や感性、情緒など、そしてそれらをシェアする仲間がいること、サーフィンって素晴らしい!ってね、そういう感覚。
ところがプリンスの発した「青島沖500m」と言う言葉が、私の耳を捉えて離さないのだ。サーフィンを始めて普段見ることのできない景色に感動する・・あれ?500m沖なんてパドルして行ったことがない。あれ?どういうと?500m沖に出て、陸を振り返る。その時何を想うかな。
ちなみにプリンスは船で沖に行くのとは違う、とも言っていた。私はクルーズでの洋上生活経験がある。だから360度、透明度の高い海を見渡し、朝日や夕日を眺めたりもしたし、満点の星空の下、遠ざかる陸地も幾度となく見た。が、自分の中ではサーフィンに出会う前と後を比べたような変化は感じられない。もちろんそれらが充実した旅であったことは自明であるが。
プリンスの洋上で佇まいの美しさは、自然に対する畏敬の念、そして、それを知る人だけが醸し出す孤高のようなものなのだろうか。「水」という漢字を名前に持ち、幼少よりパドルを通じ精神性を養い、体幹が鍛えられ、筋肉が育つ、あの立ち姿にこれまでのパドル人生がインプットされているに違いない。
ということで青島沖500m出ます!!